
デンタルインプラントはフィクスチャー(人工歯根)があるために強いと紹介しました。
でも、人工物を骨に差し込んだぐらいでどうしてそんなに強いのでしょうか?
日曜大工などをなさる方なら、ホゾを切って接合する工法の限界をご存じのはずです。つまり、しっかりと接合するにはきついぐらいのホゾにする必要があり、それは逆に材木に大きな負荷をかけることになるわけです。材木の負荷を気にして緩めのホゾにすると、こんどは安定しません。
では顎骨に穴を開けてフィクスチャーを埋め込む場合も、安定させるには骨に無理な力がかかり、骨に負担をかけないことを重んじるならば安定性が犠牲になるはずです。どうやって、そのバランスを最適化しているのでしょうか?
実は、そのような最適化の工夫は一切なされておらず、生体と金属の不思議な親和性を利用しています。
フィクスチャーの素材はチタンなのですが、チタンは腐食に強く強度も高い金属であるだけではなく、骨との親和性が非常に高い金属でもあるのです。チタンを骨に埋め込むと、骨がチタンに寄り添うように成長し、やがては完全に接合してしまう現象が確認されているのです。この現象をオッセオインテグレーションと呼びますが、このオッセオインテグレーションこそがデンタルインプラントの安定性の柱になっています。